「思い出シリーズその2−前市長中本幸一氏」

中本氏との思い出は、ほとんどない
新米議員にとっては、市長は遠い存在で
直接言葉を交わすことは滅多になかった


議会の一般質問では、
中本氏から直接答弁を頂いたこともあったが
彼の論旨は分かりにくく、
独特の中本ワールドがあった


言葉では理解が難しいので
後で議事録を読んでみたが
やはり、難解だった


思うに質問に対して端的に答弁するのではなく
かなり遠回りに、大回りして、余談も含めての答弁なので
こちらも、理解力に欠けている分
聞いているうちに、ワケが分からなくなってしまうのだ


特に、前市長は感情が高ぶる場面も多く
そうなると答弁が余計難解になった


以前私は東コミセン建設反対の一般質問をしたことがあった
その時、私が中本氏の答弁を聞き違えて
その後のやりとりが、ちぐはぐになったことがあった


議会が終わって
私は大事な事を聞き違えたおわびを
中本氏に伝えに行った
その時の氏の対応が今でも鮮明に残っている
「いや−,わしの方こそ聞き取りにくい言い方をして
本当に申し訳ない、堪忍してや。」と言って、
深く頭を下げられたのだ


勿論本当に自分に非があると思ったかどうかは
分からないが
本音は別として
一歩自分が身を引いて、相手を立てるという対応に
関心してしまった。


色々な意味で老練な政治家だった