精神障害について学んだ事

社会福祉法人主催の感謝会に参加した。
先ず帝塚山大学講師によるお話があった。

テーマ「障害のあるなしに関わらず誰もが楽しく過ごせる街」

精神疾患は健常とのさかいが曖昧で、
誰でも精神疾患の可能性がある。
障害による生活上の失意は、
その個人を取り巻く環境に大きく左右されるので、
社会が「障害」を受容することが大切であるのにもかかわらず、
周囲の人々の心のバリアが堅い。


知的障害や身体障害に比べて、
精神障害者」や「精神障害者施設」に対する
地域住民の理解が無い為に、施設に対する反対運動や
地域住民の中に根ずく差別、偏見の意識がまだ残っている。


精神的な病気は日常生活において受けているストレスが
原因となることが多く、誰でもなりうる病気のひとつである。


精神障害者は犯罪率が高いのではないかと誤解され続けているが、
2002年度犯罪白書によれば、交通事故を除く刑法犯検挙率は、
精神障害者0.2%・精神障害者の疑いのある者0.4%
・その他(精神障害の無い者)99.4%
精神障害者によるものはごくわずかにしか過ぎない。


マスコミの事件報道によって
精神障害にネガティブなイメージが刷り込まれていく問題がある。
精神鑑定が減刑の手段とされており、
精神鑑定で減刑された人を追跡調査したところ
病気ではなかったというケースも多々ある。


実際、精神障害者にかかわってみることで、
周囲の人々が障害者を理解し受容できるようになったという事例は多い。
山口県の小さな障害者作業所は当初地域住民全員から反対されたが、
スタッフと入所者が公園清掃と挨拶運動をずっと続けるうちに
地域住民の理解を得て良好な関係が保てるようになったという。


講演のあとは交流会があって福祉法人やボランティアスタッフ、
精神疾患をもった人とゲームをしたり歓談したり、
かくし芸大会があったりして、なんかすごく面白かった。


体験発表の中にはとても重い話があった
子どものころからお受験まっしぐらの生活にはめこまれて、
なんとか親の期待に沿うべく頑張ってきたが
とうとう耐え切れず自傷行為がやめられなくなった女性。
こんな環境だったら誰だっておかしくなってしまうだろう・・


でも皆つらい思いを抱えながらも、体験談を語ったり
一芸を披露してみせるのは、
自分を解放できる強さが育っていることで、
とても素晴らしいことだと感じた。


芸術家もいてHPで彼の作品を見て、その美しさに驚いた。


皆、一生懸命生きている。