中東情勢

一時停戦により今のところガザは一応静穏を保っている。
とはいえ停戦も完全ではなく散発的に双方から攻撃が
繰り返され、双方から死傷者が発生している。


そんな中、注目のイスラエル総選挙が行われた。
結果はリブニが率いる中道左派カディマ
28議席で第一となった。


リブニといえばオルメルトやバラクと共に、
世界から非難を浴びたガザ攻撃でパレスチナ
1300人以上を死亡させた政治家であるが、
それでもイスラエルでは穏健派なのである。


同国では和平に消極的な強硬派であるリクードや、
更に強硬な極右「我が家イスラエル」といった政党がある。
これらは今回の一時停戦にも批判的であった。


中道 カディマが第一党になったとはいえ全体の勢力図でみれば
和平消極派の右派勢力が65議席
これに対し占領地からの撤退を視野にいれる中道左派労働党など
は55議席となり、右派の台頭で中東和平に暗雲が立ち込める。


ガザ地区での大規模な軍事作戦がなかったなら、もっと
穏健派は後退していたのであろうか。


イスラエル国民の支持を得るには派手な軍事行動が
欠かせないらしい。


アメリカはオバマ政権になってからは中東和平に向けての
努力をしようとしているので、
強硬なリクード等が台頭するのを懸念していたが、
どうやらこの選挙結果では、オバマの和平推進にも支障が
でるかもしれない。


パレスチナにおいても今回のガザ攻撃の口実にされたハマスが、
穏健派のファハタよりも市民の支持を得ている事が調査で分かった。


イスラエルパレスチナも共に強硬派が国民に支持されては、
この一時停戦もどこまで保てるのか、はなはだ心もとない。


もう、これ以上犠牲者を増やしてはならない。


アメリカの平和外交に期待する。