ドクさんの講演会

今日午後一時半から中央公民館で開催された。
おりからの雨模様でどれだけの参加者があるのか気がかり
だったが、けっこうたくさんの参加者でほっとした。
やはり、小さい頃から「べトちゃん、ドクちゃん」の
愛称で日本人には親しまれていただけのことはある。


初めて実際にドクさんにお目にかかったが、テレビでの
印象通り体が小さく背骨が曲がっている。
来日して講演するのはこれで29回目というから、
不自由な体をおしてあちらこちらで講演を
されているのであろう。


ドクさんの声は低めで、私の気のせいか疲れているように
感じた。
講演の内容は日本からの支援に対する感謝やドクさんの
双子の子どもに関することなどで、
あまり長い話ではなかった。
双子の名前は日本への感謝を込めて、「富士」と「桜」
いいお名前だ。


ドクさんの後はドクさんが分離手術を受けたツーズー病院
の医師達の話が続いた。
戦後30年以上経っても米軍に撒かれた枯葉剤の影響があり、
新生児の1〜1,2パーセントに異常があるという。
ベトナムでは全部の障害児の世話をするのが困難な状況で
これからも支援をお願いしたい、という話もあった。


戦争は終わっても、いつまでも後遺症は残って
人々を苦しめ続ける。


会場から、このような苦悩をどうして乗り越えて
きたのかというような質問が出た。
ドクさんは人には言えないような苦悩はあったが、今は二人
の子どもをしっかり育てることが支えとなっている、
と笑顔で答えていた。


先日テレビで見たドクさんの生活ぶりを思い出し、
父親としての責任感と愛情で、
ドクさんが一回り大きくなったと感じた。


どうかこれからもお元気で幸せにと、祈らずにはおられない。