母の帰宅

私は相変わらず今も風邪気味、今までとは違って鼻がつまり、
耳の奥も詰まったみたいに聞こえが悪い、味覚も鈍り耳鳴りも
する。風邪薬は全く効かない。


体調は良くないがかといって日常生活に差し障りがあるほど
でもない。なんとなく元気がでず、ぐったりした感じ。

とはいえ親のことは常に気になる。


今日は母親を学園前の実家に連れて行った、昨年7月に倒れて以来、十ヶ月ぶりに母は自宅に戻った。
ここのところずっと沈みがちだった母を、何とか少しでも元気づけたいと思い切って外出許可をもらって帰宅させた。


自宅に滞在した時間は一時間だけだったが、妹達と食堂でお茶
したり、眺めの良い庭を見たりして本当に久しぶりに母の笑う
声を耳にした。
楽しそうではあったが、久しぶりに訪れた我が家で母はどのような気持ちであっただろう。
会話ができないので心の中まで分からないが、少しは生きていく
励みになっただろうか。


往復も含めて2時間の外出であったが、本人の疲労やトイレを
考慮すると2時間が限界。


外出先で車椅子用のトイレを確保して、本人に体力がついて、
車椅子から自動車での移乗がうまくいけば、もう少し外出時間
が長くとれるようになる。


不自由極まりない母の日常生活ではあるが、何か楽しみを見つけられないものか。


それにしても、ガイドヘルパーの研修が早速役立った。
大小の段差が様々あったが慌てることなく全てスムーズに走行
できた。中には皆で車椅子を持ち上げなければならないかと思われた大きな段差も、私一人で乗降できた。
ただ、車椅子のたたみ方を忘れてしばらく難儀した場面もあったが。

母が介護施設で暮らすのもあと2ヶ月、6月25日には私の家で在宅介護が始まる。母のスペースを確保するため、家の片付けにも追われる日々である。