「奈良ダルク感謝祭に参加して」

ダルクという組織を知ったのは、
一年ほど前、ある県会議員から頂いた案内からです

ダルクは薬物(覚せい剤大麻、シンナー、処方薬、咳止め)に依存し
一人では止める事の出来ない状態に陥った人に精神的、身体的、社会的援助を
して薬物依存症からの回復を助ける組織です。

昨日はダルク入所者の体験談や、琉球太鼓が披露されました。
5人の壮絶な体験の中で共通する心理は
不安と孤独と自己嫌悪、寂しさ、絶望・・・・
つらくて、悲しくて、自殺するか薬物にたよるか
どちらかの選択しかないギリギリの状態。

彼らの中にはリストカット自傷行為)の痕が腕に多数残っていたり
刺青や、ストレスからの脱毛など、体も過去を物語っていました。


不安や自己嫌悪、孤独、寂しさ、絶望を一度たりとも味わった事が無い、
と言う人は滅多にいないと思いますが、
薬物依存に陥る人はその程度が、あまりにも強すぎるので
自分では支えきれなくなってしまったのです。


何故、そこまで自己否定感が強くなってしまったのか
幼い頃からの親子の関係が根っこにあって
そこからいじめや、人間関係の軋轢がひきがねになって
耐え切れずに薬物に走ったのかもしれませんが
体験談の多くが薬物を使用した時期(主に15〜16歳)からの話なので
そのあたりが曖昧模糊としていました。
(皆さんおしなべて自己分析は苦手だそうです。)


一人が母親とのかかわりまで言及していて
かなりネガティブな言葉をインプットされ続けていたようです。


薬物依存の為に窃盗や暴力を繰り返し、
親兄弟にまで見捨てられ、ホームレスになってさ迷い歩いたりして、
それでもいちるの希望をかけてダルクにたどり着いた彼ら、
本当によくぞ生きぬいてこられたなと思います。
地べたを這いずり回るような生活から
やっと光に見つけて立ち上がりだした彼ら


その強烈な自己否定感から解放されて
幸せに生きる喜びを見出してほしいです


最後の琉球太鼓の力強さに
湧き上がるパワーを感じて心が震えました。


警察の現場では薬物依存による犯罪は再犯性がかなり高く
更正するのは、本当に難しいとされています。
確かに検挙しただけでは、出所後のケアがないと繰り返すのが
容易に想像できます。


心の傷が深すぎて、一人では支えきれない人達を支援する
ダルクのような組織が、社会の安心も支えています。


奈良ダルクは公的支援がまだありません。
なんとかこちらの道も開けないか・・・


県会議員に相談します。