「新病院設置特別委員会」

3っつの医療機関との交渉が破綻したことをうけて
今日朝10時から開催された
傍聴者も20名ほど来られていたと思う


私は久しぶりの委員長役で、台本があるとはいえ
気疲れした、本当に場慣れしてない
出だしから台本の漢字を読み間違えていたらしいが
それすら気づかなかった、ふりがなをうってもらわんと・・・


今日は紛糾して夕方まで長引くかと覚悟していたが
昼の休憩一時間をはさんで午後2時半頃には終了した


司会しながらメモるのは難しかったが
大体、市長の回答を要約すると
聖隷福祉事業団は当初から期待薄だった
地域医療振興協会はあちらこちらから要請があって
 他の好条件のところに行ったらしく途中でダメになった
大阪医科大学が一番感触が良かったが、6月12日の理事会で
 消極的な意見が出て、多大な金銭負担を市に求めてきた、
 実質ほぼ直営に近い形で、財政的にとても受け入れ難い。


野村證券跡地が病院用地になったことについて。


 市が直ぐに用意できる土地であり、広さや交通の利便性が良い
 実質は生駒市の土地であり、新たに土地代を工面する必要が無い
 他の候補地もあったが、価格が高く、取得する手続きの期間が相当かかる
 住民訴訟は起こされているが、勝訴する自信がある。
 また訴訟中でも取得に差し支えない。
 活断層は専門家の判定によるとCランクで、不動産取引上支障ないレベル
 医療機関からもこの地を希望された
 時間が無いので、新病院整備専門委員会の委員長と話し合いの上で決めた


・ベッド数が100、診療科目が内科・外科・小児科になったことについて。


 証券跡地の土地面積では100から150ベッドの規模に絞られる
 整形外科が無くなったのは、付近に出来る新病院の整形外科が優れているから 
 時間が無いので、新病院整備専門委員会の委員長と決めた。


大阪医科大学と今後も協議を進めていくのか。


 過大な負担の協議は難しい。
 (医大が求める負担は約50億以上、交付税算入は約1億)


・病床が確保されているのは来年2月までとされているが、
 病院設置計画が進まない今、タイムリミットを引き伸ばす努力はするのか。


 具体的な計画が無い限り、引き伸ばしを依頼しても通じない。


・新病院整備専門委員会の中間答申が生かされていない。


 答申を医療機関に示したところ、経営のメリットが盛り込まれていない
 と厳しい評価を受けた。生駒市がこれだけの負担を提示しても
 受け入れられず、相手方の医療機関の意向を取り入れなければダメだと言われた。


・今後の方策は。


 指定管理者方式に限らず、民間誘致も対象にする。
 既存の医療機関を補助して政策医療を実現していくことも考える。
 過大な財政負担や直営方式は考えない。


委員の中には、そもそも政策医療奈良県が地域医療の問題として
取り組むべきものであり、県の責任も問うべきではないか、
という意見もありました。


生駒市が一番困っているのが小児の2次医療と救急医療です
どうしても新病院建設が不可能な場合、小児科医師の不足している近大に
財政支援をしていく形も考えていくそうです。


また新病院整備専門委員会が今回の事態をうけて
新しい答申を出してくるので
それを受けて、特別委員会が開催されます。


全国的にみて病院は縮小、閉鎖の波が押し寄せています。
そもそも日本は医師の数が先進国の中でも少なく
経済協力開発機構OECD)の04年データによると、
加盟国30カ国中下から4番目、過去一度も平均を上回ったことなく
平均との差は年々拡大しています。そして
度重なる診療報酬の切り下げが
医療現場の荒廃につながっていると、先日 医療業界資料で読みました
いわば国策の誤りのツケが今の現象をもたらしているらしいです。


生駒市のような小さな一地方自治体が単独で取り組むには、
財政的にも、技術的にも本当に難しく、おまけに時間が限られているという
二重苦、三重苦の中での新病院建設は、
実現に向けて万策尽きるまで走り続けます。


市民の為の病院を!大きな希望と、厳しい現実。


ただ総合病院が閉院された当時からみれば開業医の数が増え、
近隣に病院が新設される(小児科がないのが残念)ので
医療状況は多少なりとも良くなったと思います。