「タウンミーティング」

新病院建設に関する内容で、山下市長がそのほとんどを話した。
所要時間は2時から5時まで、ほとんどの人が最後まで熱心に耳を傾けていた。
参加者は約150名、議員も12名ほど来ていた。
大半が新人議員である。


先ず生駒市の医療事情の説明から始まった。


・小児科について
 小児科の一次救急を実施しているのは、奈良県では奈良市橿原市生駒市のみ。
 生駒市はメディカルセンターで行っているが、診療時間が一番長い。


産婦人科について
 分娩できる診療所は4箇所で56床、近大の高度医療もあり、奈良県でも多い方。


・開業医(一次医療)の状況
 総合病院廃院時よりも19箇所増えて、84箇所となり、
 一次医療は充足されているのではないか。


・新たな病院の開業
 生駒市隣接地域に(仮称)奈良西部病院117床と、
 市内に(仮称)東生駒白庭病院150床が新設される。
 これにより内科外科の二次救急は一定カバーされるのではないか。


近畿大学病院の拡充
 100床の増床。小児科、産婦人科、がん治療等の高度医療の充実。
 以前は8名の小児科医がいたが、5名に減ったので小児科二次救急を止めている。


・小児科以外の2次救急を市内3病院と市外の病院でおこなう。
 小児科の2次医療、救急を行う病院は生駒市内にはない。市外の病院頼み。


それから、総合病院廃院から現在にいたるまでの丁寧な説明があったが、
過去のいきさつを今更、聞いても仕方ないような気もした。


質疑応答は、あらかじめ用意された紙に質問や意見を書いて提出して、
その中から指名された人が発言した。
最後に発言されなかった全ての質問意見が要約されて読み上げられた。


大別すると、二つに分かれる。
新病院消極派と積極派。


消極派はリスクを負う新病院建設よりも、
既存の病院に生駒市補助金などの支援をして
足りない医療分野を補ってもらいたい。


積極派は勿論、新病院建設が最重要課題であり、なにがなんでも先ず病院を。
場所についての意見が多く、エコパークの駐車場や四季の森公園に建てれないか、
北のコミセン(イスタはばたき)を新病院に改造してはどうか等のユニークな提案も
あった。


最後の方で、通告外の発言があり、新病院計画が進まないのは議会が反対するからと
いう意見があった。


議員で新病院建設に反対する人は一人もいないであろう。ただ、財政負担の上限が見
えてこないので躊躇している。
山下市長も努力はするが過分な財政負担は避けたいと、何度か繰り返していた。
市長の考えと、多数の議員の考えとあまりかけ離れるところはないのではないか。


良い病院が欲しいのは誰しも同じ、ただし生駒市の成り立つ範囲でということ、
生駒市が破綻すれば病院も継続出来なくなる。


病院以外にも生駒市財政出動は沢山在る。


教育施設の耐震補修、場所によっては立替。
介護給付費の増加、国民健康保険給付費の増加、
少人数学級の整備、学童保育の建て増し、等どれもこれも億単位の財政負担である
私の乏しい知識では今とりあえず思いつくのはこんだけだが、
介護施設はこれからもっと必要になってくるだろう。



とにかく行政のやることは多く、財政出動も全体のバランスの中で考えるものだと思
う。