帰ってきた息子

予定より一日早く息子がいきなり帰ってきた。
わが子といえども、久しぶりの帰宅となれば
客人扱い。整理整頓のできた実家で
すっきり過ごさせてやろうと思っていたのに、
急に帰ってこられては掃除が間に合わんじゃないか、
いつもどうりの散らかった家にようこそ、お帰り。


母の久しぶりの手料理は急場しのぎのありあわせ、
「此の飯は水に浸す時間が足らんな。」などと、
ちょっと自炊を始めた息子が偉そうに批評する。


しばらくぶりで何か変わっているのではと、
母の鋭い目がキラリと光る、別段異常なし
キムタク風に髪を長くしているのではと期待したが
以前と全く変わりなし。


いろいろな話で盛り上がった。
特に息子が興味を持ったのがUFOや大予言者ジュセリーノ
やはり親子だけに話が合う。


大予言者と言えば、かつて「ノストラダムスの大予言」が有名で
それを知ったのが小学6年生の時、
歴史上の大きな出来事を数々的中させており、
その大予言者の「1999年7の月にアンゴルモアの
恐怖の大魔王が空から降ってきて人類は滅亡する。」
というフレーズがあまりにも強烈で、
トラウマになるほどであった。
そして、固唾をのんで1999年7の月を迎えたが、
恐怖の大魔王は空から降ってこず、
長い間抱えてきたトラウマは一体何だったんだ。
ノストラダムスならぬ、ノストラダマスじゃあないか。
しかし怒るより、何事もなく今日まで生き延びたことを感謝しよう。
また一説には、予言書は暗号を用いているので、
時期の解読に誤りがあり
恐怖の大魔王はもっと先のことになるという説もあるので
まだ油断はできないかも。


ジュセリーノはつい最近テレビでとりあげられていた。
予言の的中率は90パーセントの確立だそうだ。
チェルノブイリ原発事故、地下鉄サリン事件阪神淡路大震災
9.11テロ、中越沖地震スマトラ沖大地震
マドリードテロ(200人死亡)、ロンドン同時爆発テロ等など


彼は予言を全て公証役場で登録し、
予言が事件前に書かれた文書であることを保障する。
登録された文書はたとえ本人であろうと、変更できない。


彼の予言は夢の中でもたらされる、
予知夢を見るたび起き上がってメモし、
あくる日公証役場に記録する繰り返しだ。
彼は未来の現場にテレポーテーションして出来事をつぶさに見る。
外国でも夢の中ではその国の言葉が理解できる。
地下鉄サリン事件は6年前に予言しているが、
オウム真理教の名前まで予言書に記してあった。
恐るべしジュセリーノ


彼の予言
2008年北京五輪は開催されない、
2015年ヨーロッパ大干ばつ、2028年ベネチア水没、
2038年アフリカ摂氏58度、2040年アマゾンの森消滅
2043年環境破壊により、人類の大半死滅。


温暖化の急激な進行によれば、これらの現象も確かに想像される。
しかし彼は言う。未来は不確定であり
人類が協調して環境問題に取り組めば、未来は変えられる。
ターニングポイントは今であると・・・


膨大な量の予言で、はずれもあるが、
なかなか目が離せない興味深い人物だ。