ギョーザ中毒事件

中国製冷凍ギョーザによる中毒事件被害は、
深刻さが深まるばかりである。
メタミドホスという有機リン系殺虫剤が
混入していたのだが、その急性の激しい毒性には驚かされる。
まだ、死者が出るにいたっていないのが幸いではあるが、
被害にあわれた方に後遺症が残らないか気がかりだ。


食材加工の段階で残留農薬はほぼ揮発してしまうので、
製品加工後に混入した疑いが強いという、
現に問題餃子の入った袋に穴が開いていたことが
兵庫県警の調べで分かった。
誰かが故意に商品の一部に毒を注入したのか。
なかなか原因の特定は困難だろう。


中国産は食材も工業製品も以前より安全性に疑念がある。
中国製のペットフードを食べた動物が死んだり、
中国製の薬品で人が死んだり、
衣料品や玩具から有害物質が検出されたりと
中国国内外を問わず多くの被害が報告されている。
コスト削減のために多くの企業が中国産を利用しているが、
安全性が保障されなければ反って高くつく。


こと食品については自給率が40パーセントを
切っている日本としては、外国に頼らざるを得ないのが
現状であるが、安全性の面からも、
そして世界的に食料生産量が減少している面から考えても、
自給率を上げることが喫緊の課題ではないか。



しかし、この緊急事態にも抜け目なく立ち回る人達がいる、
JTが今回の事件を発表する二日前に(JT株が値下がりする前に)
大量にJT株が売られていたというらしいから、
株主に情報が漏れてインサイダー取引の疑いが出てきた。
単なる情報漏えいであって、
まさか毒物混入事件を画策する所までは行かないとは思うが・・・


製造元の天洋食品は近代的な設備ではあるが、
過酷な労働条件であったり強引なリストラで、
労使の揉め事が絶えなかったらしい。
きっと、労働者の怨念が渦巻いていたのだろうな・・・
そういうことって思わぬ厄災を招くと思う。
人の想念はあだや疎かに出来ないものだ。


中国産食材は学校給食にも使われている、
橿原市は中国産食材をとりやめた、
生駒市の場合は中国産食材は現在使用していないという、
昨日保護者宛にその旨を伝える文書が配布されたようだ。


一体被害この先どこまで拡大するか分からないが
一日の早く真相の究明が待たれる。