高山第2工区

先週土曜日、久しぶりに高山第2工区を
自然観察に詳しい知人二人と私の三人で見て回った。


朝も比較的早かったので、青サギや白サギ、目白等
沢山の鳥達を見ることが出来た。
一見したところ以前とそれ程変わった風には見えなかった。
耕作放棄地も相変わらず多かったが、
稲が豊かに育っている田んぼもまだ結構残っていた。


ただ資材置き場の面積が広がっており、
新たな資材置き場になりそうな場所も見受けられた。


以前と同じ場所に不法投棄がされており
捨てられている大型ゴミは最近のものらしい、
様子から察するとゴミの回収も行われているが
後から又捨てられた感じで、
車が入れる出入り口を閉鎖しないと不法投棄が繰り返される。


後の場所についてはフェンスが張られたり
監視カメラが設置されてあるので、
私達が見つけた不法投棄場所は一箇所だけだった。


森の植生がかなり変化している。
一見した所みどり豊かにみえるが、竹の繁殖地が大きくなっており
他の樹木を圧倒していく。


森の中に入れば木が密集しているので薄暗く、
日光が届かないので下草が生えない。
地面がむき出しなので雨で表土が流れ
木が根こそぎ倒れやすい状態で、実際何本か倒れていた。


自然観察員の知人によれば高山は原生林ではないので
間伐等人間が手入れして里山として保全しないと、
このまま放置すると森が死んでしまうという。
そうなれば生物の多様性も失われてしまう。


いまのところ高山には絶滅危惧種の鳥類
クマタカイヌワシサシバハヤブサ
絶滅危惧種の鳥類
チュウサギ・ミサゴ・ハチクマ・オオタカハイタカ
が見られるという
あと植物のキキョウ・キンラン
ダルマガエルといった絶滅危惧種のほか
かやねずみ・きつね等バラエティに富んでいる。


開発して森をつぶせば、これらの動植物も生息できなくなる。


かといって森をこのまま手入れされずに残しても
森は荒廃して死んでしまう。


手入れされた里山として保全していくのが
生物にとってはもっとも望ましいが、
高山第2工区には生駒市の土地は一坪たりとも無い。


全て地権者かURの所有地。


いつかは高山第2工区のあり方について
生駒市は話し合いのテーブルに着かねば成らなかったのであるが、
誘致による開発と自然環境保全との両立という
まことに悩ましい問題を抱える事になった。


できるのもなら誘致開発面積を抑制して、
環境保全地区を大きく残して欲しい
そして里山としてしっかり管理手入れして、
市民の憩いの地域になればと思う。