映画「母べえ」

昨日、平和の集いで「母べえ」の上映会が生駒であった。


とても感動的な作品で何度も泣けてきた、
久しぶりでいい涙を流す事ができた。


母親役は吉永小百合
映画の設定では30代、40台前半の学齢期の二人の女の子の母であるが
彼女の実年齢は確か60歳代、
でも年齢など感じさせず、ぴったりの役柄で、
気品のある美しさで、理想的な母親を演じている。
いやー、いつまでたっても美しい、
美しさに気高さまで加わって、すっかり魅了された。
映画のなかでおぼれた青年を助ける場面があったが、
彼女はふだんからスイミングで体調管理しているだけあって、
クロールの抜き手も鮮やかであった。


映画の中では貧しくつましい暮らしぶりで着物も粗末であるが、
母べえの立ち居振る舞いが美しいので、
気品ある豊かさが感じられた。
理想的な日本の母親の原点だな。
私もこんな母親になりたかったが、もう遅い!



時代設定が第二次世界大戦前の言論統制の厳しい時代、
ただ「お国のため」という大義名分のもと
あらゆる自由が抑圧されて、押し込められた時代。



本当にひどい時代だったと映画を見て、今更ながらに思う。


理不尽にも多くの人々の希望や幸せが踏みにじられた時代、
もう二度と繰り返してはならない。


でも世界には第二次世界大戦前の日本のような国々もまだまだある、
悲劇の種はつきない。


父べえは獄中死し、支えになってくれた書生の山ちゃんも戦死。
淋しい物語の展開が気持ちを悲しくさせる。


私的には書生の山ちゃんが奇跡的に生還して
母べえが山ちゃんと再婚して、
二人の娘と親子4人で幸せに生きていく、
という物語の展開にしてくれたら、
もっと感動して元気がもらえたのになー。


せっかくお金はらって見に来たのだから
明るい気持ちで帰りたいです。
(でも、まあ感動しましたから、お勧めの映画です)


書生役の浅野忠信なかなか良かったです、
オダギリジョーといい勝負かな。(ファンになろーっと)