6月議会終了

やっと終わった6月議会、新病院設置条例に始まり
新病院設置条例に終わったという感じ。


6月9日の新病院設置特別委員会でスタート、
そのあとの一般質問で3議員の病院関連質問、
市民福祉委員会で新病院設置条例修正案の審査、
議会最終日に新病院設置条例可決と結果的には
条例が可決された事で、病院計画は大きく前進する。


思い返せば6月16日の市民福祉委員会で
樋口案(新病院設置条例の修正案)が提案されてから
にわかにあわただしくなってきた。
このときは樋口案が病院潰しだと受け取られて議論百出。


山下市長も感情的になって発言も過激になりがちだった。


福祉委員会では樋口案も原案も賛成少数でいづれも否決。


そこであせったのは病院推進派の私達、こんな修正案を予期
していなかったし、原案も修正案も全議員の半数以上(12)
の賛成がなければ設置条例は成立せず、従って病院計画は
また先延ばしになる。


設置条例はこの6月議会で可決させたいし、
さりとて樋口案では不安材料が多すぎるし・・・


そこで別の修正案を用意して、樋口案と調整し
双方歩み寄った第3の修正案を作るとかして
二つの勢力が一緒になれば、条例可決にもっていけると
ギリギリまで調整に尽力したが・・・


樋口案はほぼそのままの形を堅持する、という意思が
あまりにも堅く、こちらに歩み寄る余地無し・・・


うーん、もう皆で悩みに悩んで何度も会合を重ね、


とにかく設置条例を今議会で可決する事。


樋口案の不安材料について、本当に解決策が無いほどの
不安材料なのか、樋口案の文言を詳細に検討してみて、
不安を回避できる手立ても充分考えられるという事。


樋口案グループとの会合で分かったのは、
彼らには病院潰しの意図など無く慎重な病院計画遂行を
求めていること。


など、いろいろなことを勘案して樋口案に乗ろうかという
流れになってきた。


しかし、自分達の修正案も捨てがたく、
さりとて独自路線を走ると両方の修正案も賛成少数で可決せず
したがって設置条例廃案→病院計画延期の恐れ充分。


もう迷いのドつぼにはまってしまった。


最終本会議で樋口案に対する質疑の回答内容によって、
樋口案に乗るか、自分達の案を貫くか
決めようということになった。


樋口議員の回答は、なかなか分かりづらいところもあったが
行政に慎重な対応を求めるも、病院建設計画の支障を
きたすものではないとの感触を得たので、
樋口案に乗ろう!ということになった。


そこで私達にとっては理想的な条例文の修正案を
撤回することにした。
撤回理由を伊木議員が壇上で発言する。


設置条例を今議会で可決するために
様々な思いはあるものの、それを飲み込んで
自分達の修正案を撤回します。


というような短い撤回理由説明であったが
「様々な思いはあるものの、それを飲み込んで撤回する」
の言葉のあたりで彼女の今までの努力が
まざまざと一瞬よみがえって、ジーンとした。
気のせいか彼女も言葉が詰まって声は変わったように聞こえた。


本当に伊木議員は議員に当選して以来、いや議員になる前から
新病院建設に向かってずーっと走り続けてきた。
4月から同じ会派になって奔走ぶりを間近で見てきたが、
本当にここまで頑張れるのはすごいとしか言いようがない。


特にこの一週間設置条例修正案を巡って、どんなにか心労が
重なったであろうか・・・そんな思いが撤回する言葉の中
に垣間見えるような気がした。


伊木議員の撤回発言の後、他議員の元気一杯の樋口案に対する
賛成討論(賛成意見陳述)でしっとりした雰囲気が吹き飛んで
目が覚めた。


そのあといよいよ採決、本会議場は傍聴者で一杯。
議員の採決行動に皆の目が集中する。


樋口案に賛成議員は起立・・・
なんと数名除いてはほぼ全員起立、
あれほど明確に新病院反対を表明していたあの人もこの人も。


やっぱり、議会の流れが変わった!(ような気がする)


山下市長が6月議会閉会の挨拶で特に新病院設置条例可決に
触れる。
ここに至るまでの長い道のりを思い返して感無量であり、
多くの議員が条例に賛成してくれたこと、そして
今日傍聴に来てくださった多くの市民が陰になり日向になり
新病院建設に向けて支えてくださったこと、に感謝の思い
を述べられた。
これもなかなか聞かせる話で傍聴者から大きな拍手がわく。


傍聴席を見れば皆、笑顔笑顔・・・


いろいろなことでヤキモキしたが、なかなかこの6月議会は
いい終わり方をしたじゃないか!