棚田について

私の6月議会一般質問のテーマが「棚田の保全」なので、
奈良県で唯一、棚田百選に選ばれた明日香村稲淵の棚田
を見学しにいった。

棚田といえば私は生駒市西畑の棚田しか馴染みがない、
西畑の棚田は急斜面の谷あいにあって高低差はあるが
幅は広くない。
昔はほとんど水田だったのかもしれないが、今は畑や
耕作放棄地になっているところもけっこうある。


稲淵の棚田は急斜面ではなく、なだらかな丘陵地帯にある。
西畑とは比較にならないくらい広大な棚田で、もっと水田
でびっしり占められているのかと思っていたら、そうでも
無く、畑部分が半分以上。


水田もなだらかな斜面の下半分、平地に近いところあった。
高い位置にあるのは畑、耕作放棄地になっているような所
は無かったように思う。


川は平野部を流れていた。
丘陵地の上層部にコンクリートの水路があって水が豊富に
流れていたが、下の川の水をポンプアップしているのだろうか。


なにしろ広大な棚田地域なので軽4自動車が走れるくらいの
道があちこち整備されていて作業しやすく工夫されていた。
ここは「棚田オーナー制」をとっていて
年間4万円の利用料金で一区画100㎡の農作業ができる。
34区画からスタートして14年、今や75区画に倍増している。


さすが棚田百選に選ばれるだけあって、稲淵の棚田は広大
で美しい。


生駒市に帰ってきてから、西畑や鬼取周辺の棚田をあらためて
見てまわった。
稲淵のような広大さはないが、高低差はこちらのほうが大きい
しかも緯度の高いところにまで水田がある。


明日香村は全体が田園地帯のようなものであるが、
生駒市のような住宅都市にとってはこの生駒山斜面の棚田は
より貴重な風情をかもし出す。

そして稲淵では見られなかった石垣積みの棚田はより美しい。

棚田も耕作放棄地が目立つ昨今であるが、
なんとか維持していけないものかと思う。