続 棚田について

今日3時間ほどかけて生駒市内の棚田地域を見回った。
6月議会で棚田の保全や特に西畑町の棚田保全
一般質問するので、生駒市の棚田の現況をあらかじめ
把握しておきたかったのだ。


市役所でもらった棚田の分布図を生駒市案内図に転記。
先ず南部の大門・萩原・小平尾を見る。
大門は高低差が大きく棚田も西畑よりは大きい、
棚田から下を臨む見晴らし良し。


萩原・小平尾の棚田は丘陵地の棚田でなだらか。
広大で美しい。放棄地もほとんど無いような感じ


小瀬町の優楽付近の棚田。全て耕作放棄

小明町の棚田、市民農園に続くなだらかな丘陵地。
美しい、放棄地はほとんど無い感じ。


南田原、高山郵便局後ろ、消防署北分署付近、傍示・・
なだらかな丘陵地にあって広大で美しい、
放棄地もあまり無い感じ。


まだまだ他にもあるが場所が分からなかったり、
回り切れなかった。

やはり生駒は地形の関係で棚田が多い。
こうして走り回ってみると、生駒って意外と田園風景
が豊か。
あらためて、緑豊かでいい町だと思う。


棚田といっても全部が田んぼではないが、耕作放棄
でない限り棚田の範疇だ。


さて、西畑の棚田について特に保全を強調するからには、
他地域の棚田よりも際立つ特徴がなければならない。
それが何かをつかむために、あちこち走り回ったのだ。

ようやく見えてきたものがある。
西畑が他地域の棚田に比べて特徴的なのは、
他地域はなだらかな丘陵地帯にあるが
西畑は山間部にあって高低差が大きく、斜面地にあるので
いかにも「山間部の棚田」の風情があること。

他地域は訪れる人が農作業をする人に大体限られるが
西畑はウオーキングコースの横にあるので見物人が多い。
従って棚田近辺に飲食店が成り立っているのは西畑・鬼取

西畑・鬼取では洒落たレストランや、茶店があって、
結構繁盛している。棚田景観がこうしたお店の売り。

石垣積の棚田も他地域では見られなかった。
重機の無い時代に、石垣を積んだ先人の苦労が偲ばれる。

そして暗峠という由緒ある街道沿いにあることで
歴史的な景観と一体化していること。

今回見てまわっただけでは分からなかったが、
他地域では西畑のように子どもや大人の農業体験や
おおとんど等の行事を開催しているところがあるのだろうか

西畑の棚田も8年前は相当荒れていたが、地元の方と
ボランティアでなんとか回復して現在に至っている。
今後、この状態を維持していけるかどうか
不安材料が幾つかある。

もし、後継者不足で維持できなくなって耕作放棄地に
戻ってしまったとしたら、この暗峠界隈はなんとすさんだ
ものになるだろう。

それでいいのか・・・

農業はどこでも後継者不足に悩んでいるが、時代の趨勢と
西畑界隈も諦めて済むものだろうか。


一般質問をするにはするが、
うまい解決策がイメージできなくてお手上げ。