議員報酬・定数削減問題

気がつけば明日はクリスマスイブ、12月議会が21日
迄あったのでそれどころではなかった。
議員になってから毎年こんな感じで、情緒が無くなった。


さて、この12月議会の一番の注目は議員報酬・定数削減。
「見張り番・生駒」が報酬30パーセント・定数6名削減と
いう大胆な数字を打ち出して、条例改正の直接請求を求める
署名活動を9月に開始しだしてから、生駒市議会は俄然
市民やマスコミの注目を集めるようになった。


生駒市議会もこの問題については2年前くらいから
議会改革検討部会で議論してきたが、合意点を見出せず
手間取っている間に、大々的な署名活動が始まって
市民サイドから厳しい要求を突きつけられる形に
なってしまった。


その後の議員全員の意見交換会でも結論が出ず、
それでは直接生駒市民の意見を聞いてから、
この問題についてそれぞれの意見をまとめようと
いうことで市内12箇所で「議会と市民の意見交換会
を開催したがやはり一致点は見出せず、そのまま
定数・報酬削減の最終審議の日を迎えるに至った。


12月議会最終日21日でのこの報酬・定数に対する審査方法は
異例ずくめで驚くことばかりであった。


報酬30パーセント・定数6名削減の「原案」に対して、
報酬15パーセント・定数4名削減の「修正案」が
通告〆日の17日午後5時頃提出された。
そして「原案に対する反対討論も17日」に提出された。


そして手順としては20日の午後5時までに「修正案」に
対する質疑と賛成・反対討論の内容を予告するのが
これまでのやり方で、修正案の発議者(角田・吉波議員)
は21日本番の質疑に備える事が出来るようになっていた。


ところが今回については20日午前の議会運営委員会で
通例の事前通告を無しにしてしまったのだ。
つまり修正案発議者はぶっつけ本番の質疑を最終本会議で
ぶつけられるということ。
こんなことは私8年の議員生活で始めて、今回に限って
事前通告をなぜ廃止したのか理解し難い。


聞けば、理由は慎重に審議したいからだという、
それなら20日午後5時の〆切時間を6時に延ばしたら
と提案したが多数決でダメになった。
17日の午後5時に修正案は提出されているのに、時間が
足りないというのはどういうことだろう。


それに既に提出されていた「原案に対する反対討論」も
期限が過ぎているのに取り下げられていた。
こんなことも自由にできるとは知らなかった。


そしていよいよ21日の最終本会議、
角田議員の修正案説明が終わるや休憩、しかも30分も。
この長さにも驚いた。
休憩するのは事前に分かっていたが、休憩なら10分
くらいだろうと思っていたので、意外だった。
これは傍聴者のひんしゅくをかった。


「議会は始まって20分なのに休憩が30分かよ!」
と怒っておられた。


休憩が終わって質疑開始、いきなりの質疑が出るわ出るわ
で午前中終了。なかなかこれだけの質疑に応えるのは
並大抵ではない。手を変え品を変え厳しい質問が延々と
続く、角田議員も吉波議員もよく耐えたと思う。


午後からは修正案にたいする反対討論と賛成討論。
これは質疑とは違って反対意見や賛成意見を一方的に
言うだけで、発案者は聞いているだけ。


しかし賛成討論は私一人だけで、あとは延々と反対討論者が
続く(確か6名だったかな)これも滅多と無い光景である。


採決結果は修正案の賛成者は3人だけで、勿論否決。
原案も否決で結局、報酬削減約12%だけが議決された。


議員のなかで定数削減論者は少数で、
議会の中では逆風吹きすさび、居心地悪し。
定数削減を主張すれば選挙目当てだと言われたりもする。
定数削減を唱えるだけで選挙有利だとはとうてい思えん。


市民生活に直結する政策的に重要なことは他にも山とある。
(福祉・環境・教育など)そちらにたいする公約の方が
重視されるのではないかな。