視察報告

とうとう12月になってしまった。
少々遅くなったけど視察報告をいたします。

11月17日・18日に愛知県小牧市安城市に主に公共
交通についての状況を都市建設委員会として調査した。


両市とも人口規模が生駒市と類似しているが、大きな
事業所が多く法人税のお陰か、財政的には生駒市よりも
はるかに豊か。


生駒市ではコミュニティバス(たけまる号)は、
それまで一路線だったのが今年秋から二路線増えた。
すでに一年以上を経過した光陽台線は乗車数が年間
約51000人で市の補助金は年間約700万円である。


小牧市は生駒よりも10年早くコミバスを運行しており、
現在は8台走行し年間利用者は約295000人。
(単純計算で1台辺り37000人)

市の補助金は1億1千4百万円
(単純計算で1台当たり1425万円)


この8台8ルートで公共交通空白地帯はほぼ解消されている
ようだが、利用者を増やす為に65歳以上の無料化や運行
本数を増やすことも検討している。


これで利用者は増えても、赤字も益々増えていく。
財政的に余裕がなければとてもここまでコストを
かけることは出来ない。

コミバスにそこまで力を入れることが出来る財政力は羨ま
しくもある。


安城市小牧市のようにコミバスに力をいれている。
10台走行していて、市の補助金は1億5000万円。
こちらも利用者を増やす為に一ヶ月1000円の定期券や
運転免許自主返納者に2年間の無料乗車券配布など工夫して
いるが、市の財政負担は増える一方だ。


おまけに利便性を高める為にさらに台数を増やす事も検討中
とは驚いた。財政的に余裕がなければなかなかここまで力を
注ぐ事はできない。


生駒市は両市と比べるとコミバスの充実度は低いが、
費用対効果を考えると、ここまでの整備はむしろ現状では
求めるべきではないと思う。


また、安城市は「エコサイクルシティ」を目指しており、
実に立派な自転車専用道路が36キロにわたって整備されていた。
レンタサイクルや駐輪場、自転車購入補助制度が充実しており、
市内がほとんど平坦であるという地の利が生かせるのも、
羨ましい。


生駒市は山坂の多い地形であるので難しい面があるが、
最近の電動アシスト自転車の普及もあるので、
幾分でもエコサイクルシティの要素が取り込めないものかと思う。


そういえば生駒市は自転車通勤する職員に月2000円手当て
を来年から加算することにしている。
これもエコサイクルシティへの第一歩だ。