生駒棚田クラブ作業

一昨日の日曜日、生駒棚田クラブの作業日。
いつものことながら遅れ気味に集合場所である
西畑公民館に到着、目立たぬよう静かに部屋の引き戸を
開けてびっくり、座る場所も無いくらいの人、人・・
総勢50名ほど内、新入会員14名、実習の近大生2名。


いや、すごい大所帯である。生駒市民よりも市外の人の
方が多い。長い時間をかけてここまで足を運んで下さる
のだ。


今回の作業内容は田植えに備えて、苗床の作成。
田植えや稲刈りはやったけど、苗床は初めての体験。
大体、苗床なんて今まで知らなくて田植えに使う稲苗は
農協から仕入れてくるのだと思っていた。


苗床は、直径1センチほどの底なしの穴に土と稲モミを
入れた板状のもの(モミの入った穴が沢山有)を泥状
の田んぼに並べて(400〜500枚)、その上に竹
を支えにしてビニルを2枚張り、更にその上を竹で
押さえて固定する作業。


もう泥だらけで普通の長靴では、はまり込んで
にっちもさっちもいかなくなる。
(田んぼ用の長靴があるのだ)
私は普通の長靴だったのであまり戦力にはなれなかった。


参加者はほとんどがド素人なので地元の長老が指導して
くださった。
この方は70歳を超えているが、とても元気で力持ちで
親切で明るくてキュートな老紳士なのだ。
今回の作業でも2種類の農機械を駆使しなければならない。
今は様々な機械を使うので、操作する知識も必要で
農業も難しいものだなと思う。


人数が多かったので何とかこの作業は午前で終えること
ができた、午後から雪交じりの雨が降ってきたので良かった。


私は作業終了時にあぜ道から下のコンクリート地面に
足が滑って背中から落下してしまった。
瞬間、このままでは後頭部を打つと思って顎を引いて
頭を前に曲げたのでセーフ。
だけど体の衝撃を防ぐ為に先に着いた左手を打撲して、
痛さに視界が暗くなって気分も悪くなった。


しまった、骨が砕けたかなと一瞬思った、みるみる手首
が腫れて痛む。握力ゼロ。
それから、右手だけの生活が始まった。
片手で調理、事務、食事、着替え、洗濯・・・
どれもこれも倍ほど時間がかかるし痛いし、
フタも開けることができないし茶碗も持てない。


今日辺りになると大分と腫れもおさまったしパソコンも
両手で打てるようになった、だけど握力はほとんど無い。
これも時間が解決してくれるだろう。
普段は両手が使えて当たり前なんだけど、こうして、
いざ失ってみると、その当たり前のことがどんなに
ありがたいことかってしみじみ思う。


今回は医者にも行かずにすんだけど作業中にケガをしたら
自分も大変だけど、皆にも迷惑をかけてしまう。
不可抗力という時もあるけど、今回は自身の不注意。
これくらいで済んで良かった。


なにはともあれ苗床つくりは面白かったし勉強になった。