一般質問を終えて

3月議会初日、動物愛護対策の一般質問をするに当たって
動物愛護ボランティアさんの絶え間ない努力と苦労を知っている
から、何とか少しでも支援できたらという気持ちで一杯だった。
いろいろ要望事項はあったが、一番は飼い主不明猫の不妊手術補助
金申請の自治会長印を撤廃すること。


少しでも前を向いた回答を期待したが、一回目の答弁は「自治会長
印は地域猫の主旨からすると必要。」というものだった。


いきなり、ドッカーンときた。


これはいかん何とかしなければと、はやる心を抑えてネチネチ食い下がる。


地域猫対策を取っている先進自治体では、簡単な手続きで不妊手術
助成を行っているところが沢山ある。


渋谷区・・・契約した愛護ボランティア団体に補助金


東京都港区・・・申請者への補助金交付は、役所が判断。


新宿区・・・申請者が一日で済むようその場で決定する。補助金
獣医に振込んで、申請者が差額を払う。


千代田区・・・区の普及員(ボランティア)に登録すること。


市川市・・・市と協定を結ぶ動物病院で手術すること。
交付金申請書に捕獲・手術等に関し生じたトラブルの責任を、
申請者がとることを一筆いれている。


浦安市・・・環境レンジャー課へ地域猫愛護員の届出


上記以外にも補助金申請に自治会が関与しないところ沢山あり。


飼い猫をまちがって手術したらどうするか・・・


大抵、飼い猫とそうでない猫の区別はつくが万が一飼い猫を
誤って手術したとしても、飼い猫であれば所有者を明示する手立て
をすることや、屋内飼育に努めること、繁殖管理に努めることなど
が課されているので、そうそう飼い主は大きな態度はできないと思う。


それに生駒のボランティアは地域に猫捕獲のお知らせチラシを撒く
ので、まずその心配はほとんど無いと思う。


勿論一度手術した猫は耳に印があるので、まちがって2度手術する
ことはない。印が無い場合も手術痕があるので大丈夫。


自治会長は地域のいろいろな仕事で忙しい、理解がある方ならともかく
として、「地域猫」など今まで聞いたことのないような補助金の申請
にまで印鑑を押して責任を課されるのは、とても負担になるのでは
ないだろうか。
だから、印鑑を押すことに難色を示したり拒んだりする気持ちは
分からないでもない、だけどそのことがとてもボランティアにはつらい
場面となる。


自治会長に分かってもらえるよう充分行き届いた啓発がないと、
印鑑をもらうのが大変な苦行になる。
改正動物愛護管理法の説明から入らないと、地域猫対策が推進され
ていることが分からないだろう。


一般質問では尚一層の自治会長への啓発も要望した。


そんなこんなでネチネチ食い下がってたら、ようやく自治会長印撤廃
について「検討します」という期待がもてる言葉が出たので
すばやくキャッチ。


「検討します」は役所ではよく使われる言葉で、結局何もないことも
多いが、今はとにかくこの言葉にすがりつくしかない。


なんとかしたいと願いながら、今私のできることはここまでどまり。


生駒市の愛護ボランティアの活動のすごいところは、飼い主不明猫
の里親探し。
奈良県は愛護センターに年間約1500の猫を引き取って譲渡したのは
25匹。残りは殺処分。
生駒市の愛護ボランティアは約120頭の猫を取り扱って譲渡は
30匹以上。それ以外は地域猫として面倒みたり、ボランティアが自宅
で飼養したり。
それに、譲渡する場合も欲しがる人にただ譲渡するのではなく、独自
の基準を設けてチェックし誓約書を書いた人にだけ譲渡する。


奈良県も来年度から積極的に犬・猫の殺処分を減らす為に本格的に
始動するようであるが、生駒市のボランティアのほうがはるかに先んじている。


こんなに頑張っているのになかなか理解されず、ボランティアを
罵倒する人もいたりして、つらいものだ。なんとかならんか。
地域猫対策は確実に飼い主不明猫が減っていくのだが・・・