生駒市立病院

議会の関係でなかなかブログにできなかった記事を遅ればせながら
掲載。

3月9日 生駒市の地域医療を育てる会主催 
講演会「生駒市立病院の医療とは」が開催された。
講師は徳洲会 今村正敏先生で現榛原総合病院院長。
将来は生駒市立病院院長にもなられる予定。


会場は後ろまで参加者で一杯、80名ほどの市民が集まった。
市会議員も5名ほど、新病院担当職員も2名ほど参加。


今村先生のお話はとても良いもので、生駒市立病院への期待と信頼
を充分感じさせるものだった。
講演終了後会場から意見や質問が寄せられたが、その内容からすると
私のように感じられた方ばかりだった。


かなり詳細にメモをとったので、その一端を紹介する。


今村先生は奈良県立医大を卒業され現在学園前に住まわれている。
(何だか先生が身近に感じられてうれしい)

徳洲会の理念は「命だけは平等だ」1973年に創立して以来病院67、
クリニック47。2万7千人の職員と2000人以上の医師を擁する。
理念に基づき、僻地・離島の医療にも力を入れている。
34カ国に国際医療協力を行ってきた。


最新技術のロボット手術ダビンチにも力を入れている。
この手法は傷口が小さく患者負担が小さいが、日本はこの分野で
遅れている。韓国で100台、米国で1000台、日本は数箇所。


日本人は半分がガン死であるが、手術も放射線治療も同等の効果で
放射線治療リニアックを取り入れている。


大学の基準ではないエビデンスに基づいた医療
(ちょっと、意味が分からないな)

無駄な医療はしない、ということでドクターと薬メーカーが係ること
は無い。

在宅医療・ターミナルケアにも力を入れている。


医療技術の向上に絶えず努力する。毎年100人以上の新卒研修生を
受け入れている。

患者からはみかん一つも受け取らない、徹底している。


24時間急患受け入れ。脳梗塞は2時間以内の治療であれば半分は
元に回復するので、顔が左右対称でないとか、ろれつが回らないなど
の麻痺が起きたら様子を見るのではなく、すぐ救急に。


病院経理は全て公開する。


地域医療連携について
地域医療機関の かかりつけ医との検査機器や病床の共同利用。
患者の主治医とかかりつけ医の連携として入院患者を共同で診療
したり、かかりつけ医が手術に立ち会ったりする。
カルテも共有してかかりつけ医が主治医に意見が言える。


徳洲会は1〜2年内に長野県にクラウドを作って全ての患者データーを
集約し、大規模災害で患者データーが消失しないよう万全を期す。
徳洲会系列の病院どうしカルテは共有する。


リニアック(ガンの放射線治療)は徳田理事長の采配によって
生駒市立病院に導入が決まった。
リニアックについて、放射線治療の専門家が会場に来ておられて
説明してくださった。


専門医のお話
・リニアックには医者だけでなく、技師や投薬スタッフが必要で
 維持するには難しいし、救急とガン治療の両立は稀であるが、
 生駒市立病院なら可能であるし、生駒市にはふさわしい医療である。

(専門医は生駒市立病院であれば大丈夫であろうと発言された。
決して不安を口にされたのではなかったと記憶している。)


会場から心療内科を要望する声があったが、精神的サポート体制は
できるようにしたいが、専門的な精神科治療は難しいと今村先生は
こたえられた。


私は210床規模で多様な機能を病院にもたせるのは困難であろうと
思う。
もっと病床数が多くて多様なニーズに対応できる病院だったらと、
贅沢な実現しそうもない夢を描く。


今村先生は最後の方で市民の協力を強く訴えられた。
医療は一方的に施すものではなく、(地域)と共同で進めるもの。
市民は(病院に関心をもって)意見をいい、(病院)と交流してほしい。


良いことを言ってくださる、病院への市民参画を期待しての言葉。


市会議員のなかには今でも不安を持っておられる方もいる、
そういう方こそこういった場に来て頂いて、直接医療現場の話を
聞けば、かなり得心されるのではなかろうかと思うのだが。
なかなか足を運んでいただけないようだ。