母のこと

早いもので11月ももうあと一日で終り。
母親が倒れてから6ヶ月を迎えようとしている、この間ずーっと
入院生活。
毎日のリハビリの成果がわずかではあるが出ているのが嬉しい。


それまでの鼻腔栄養から胃ろうにしたことで、嚥下が幾分楽に
なった。
胃ろうについては随分悩んだ、本人も怖がるしあまりにも不自然
なので、どうしたものかと。
鼻腔栄養では、鼻から喉を伝って胃まで管を入れているので喉の
奥に絶えず異物感がある。嚥下の障害にもなる。
見た目も痛々しい。


いろいろな人に相談し、母にも何度も何度も説明して胃ろうを
決断した。

何しろ胃に直接穴を開けて栄養を注入するから、慣れるまでは
痛みと異物感で大変だったが数日で順応できた。
今では落ち着いて以前より嚥下が楽になり、口にできるものの
範囲が広くなった。
顔も鼻からの管がなくなりすっきりした。


管が無くなったことで、母からお顔のエステを要求された。
私の見よう見まねのエステであるが、とても気持ち良さそうだ。
蒸しタオルで顔を優しく包み、ゆっくり時間を掛けてマッサージ。
耳も首もお手入れしてスッキリ。


毎日のエステが私と母の楽しい一時。

重い障害と不自由な体であるが、ささやかでも何か嬉しい一時
が沢山あればいいなと思う。
それを見つけ出していくのが私の役目。


私は、それまで断念していたことを少しずつ再開しだした。
ハートサロン(市政報告会)、宝の里(緑地保全ボランティア)
、棚田クラブ、あさみどり(社交ダンス)・・・
本当に少しずつで戦力にもならないし上達もしない、だけどそれでも
全く止めてしまうよりはいいんだ。


せっかくの御縁だもの細々でもつないでいきたい。