議員定数と報酬について

名古屋市では議会の解散を求めるリコール署名が一ヶ月の
収集期間を終了した。
リコールに必要な署名数は有権者の三分の一以上で
名古屋市では約36万筆以上必要。
一週間前の発表では30万筆以上集まっているから、おそらく
36万筆以上は収集できたと思う。
だけど無効署名もかなり出てくるので、40万筆以上は念のため
集めたほうがいいだろう。

多分リコールが成立するかどうかきわどい所だと思う。

結果が分かるのは10月中頃かな・・選管もこれから署名を
一筆一筆調べていくから大変な作業となる。

小さな自治体であればリコール成立の事例は珍しくないが
生駒市でも昨年議員の解職を求めるリコール成立)
名古屋市のような大きな自治体となれば、膨大な署名量なので
成立させるのは至難の業。
結果が注目される。


ひるがえって生駒市
本市では議員定数と報酬削減の条例改正を求める署名収集活動が
9月中旬から開始された。
こちらはリコールとは異なって必要署名数は市内有権者の50分の1
生駒市では大体2000筆ほどである。
こちらも収集期間は一ヶ月であるが、この2週間で2000筆は越えた。
おそらく最終的には5000筆を越えるかもしれない。


要求されている改正内容は生駒市議の現行の定数24を6名減の
18に、議員報酬を現行より30パーセント減にするもの。


以前別の市民団体が報酬削減15パーセント、定数削減4を
主張していたが、それよりはるかに厳しい数字である。


私も報酬や定数を削減する事には賛成ではあるが、この削減幅は
大きすぎると思う。

現行の生駒市議の報酬は類似団体(生駒市と似たような人口規模、
産業構造の自治体で、比較する場合の参考になる)に比べて
確かに高い。
これを平均値にするには15パーセント削減しなければならない。


定数24については類似団体の平均よりもむしろ一名少ない。
しかも現在定数が一名欠けた状態でやっている。


報酬は類似団体の平均値をとって15パーセントの削減、
定数については平均値より少なめの22。
これでも生ぬるいというのなら20パーセントと4名削減。
もう、このあたりが限界かな。


30パーセントと6名削減であれば類似団体のなかでも
最低クラスになるんじゃなかろうか・・・
定数について手持ちの資料によれば、大阪府松原市の19
を下回る最小人数の議会になる。


生駒市議会について何故そこまでの要求がされるだろうか、
生駒市議会が体たらくで経費をかけるに値しない?
生駒市の財政がここまで議会経費を削減しなければならないほど
逼迫している?


生駒市議会をどう評価するかについて、議員各自の個性もあるし
いちがいに判断するのは難しい。
でも一つの指標として2010年に日経グローカルが全国800余りの
市議会の格付けランキング表がある。
AAA.AA.A.BBB.BB.B.CCC,CC,Cとあって生駒市はBで平均より
今はちょっと下。
だけど、各議員の議案に対する賛否を9月議会分から公表するので
ランクアップしてBBの評価は間違いなし。
ここに今検討中の議会報告会でも実現すれば更に評価は上がる。


つまりこの指標では生駒市議会は今は中ほどのレベル
(将来もっと上昇する)といえる。


報酬をあまり低く抑えると、市会議員の仕事では兼業が難しい
ので、今の仕事を投げ打ってでも議員に出ようとする人が
いなくなるのではないだろうか・・
結果、退職者とか亭主が働いている奥さんだとかに偏るんじゃ
ないだろうか・・

兼業でも出来るように夜間とか土日議会・委員会にすればいい
という意見もあるが、それでも今の企業で社員の議員活動に
理解を示して配慮するところがどれだけあるのだろうか・・
今の日本の労働状況じゃ難しい。


定数の極端に少ない大東市では、組織をもたない市民派議員は
一人残っただけで、ほとんど政党議員に占められたと、その
市民派議員がこぼしていた。


それと、「生駒市議の時間給は7万円」というが
これは市議の仕事を定例会と常任委員会だけに限っている。
年間会議時間142時間だけが市議の仕事というのは有り得ない。
研修会、視察、傍聴、部会、式典参加・・・こういうのも
議員の仕事ではないのか・・・・


私も削減の必要はあると思いつつ、こう削減幅が大きいと
明るい気持ちになれないのだ。

いずれ諸外国のように日本も議員はボランティアという時代が
くるのかもしれないが・・・・